思い立ってOOPARTS「D-river」東京公演千秋楽のチケットを前日に取って観に行った。鈴井貴之作・演出・出演の演劇プロジェクトの第6弾。OOPARTSはミスターが20代後半の頃に旗揚げして数年後に消滅した同名の劇団の復活版でもある。Out Of Place Artists(場違いな芸人たち)という意味らしい。
正直伝えたいメッセージを十全に受け取ることはできていないと思う。コメディパートの笑わせ方には素直に頷けないような部分もちらほらあった。
でもカーテンコールで感極まっている風のミスターと主演の渡辺いっけいを見て胸が熱くなった。
ミスターが面白いと思うものを作り続けていることに勇気づけられている。
劇中で、取り立ててなんの秀でた能力も持たないロボットが発揮する唯一の能力が、限られた手段の中で最善の道を探し出す能力という設定が好きだった。
十分ではない選択肢、少ない可能性しかない中で、それでもありあわせの答えを出す。それが生きるということだよな。ミスターがそのロボットに宿らせる「人間性」にその能力を選んだのが胸熱だった。飛び込みで観に行ってよかったな。