光明元年

雑感

日比谷線の床が海みたいな色できれいだった

コロナ禍の影響とかあんまり感じないくらい元来引きこもり気質で、家と最寄りの図書館を往復するような生活を数年していたけど最近は意識して出歩くようにしている。ものを知らなすぎると思ったから。

土曜日は東京五美大の卒業制作展を見に行った。

造形大の川石涼乃さんという人の立体作品が印象に残った。「忘れられた巨人」や「わたしを離さないで」といったカズオ・イシグロのタイトルを彷彿とさせるような風貌の人型の像で、precious time with hug像というキャプションが付いていた。過去の自分や別れた相手など「もう会うことのできない誰かを思い、ハグができる立体」なんだそうだ。クタクタになった安心毛布のようなやわらかく毛羽立った身体で、腕をぶらんと下げて、なんでも受け入れてくれそうな構えで立っているその像は確かに見る人の心の中にいる「もう一度会ってハグしたい誰か」の顔をしているような気がした。

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日曜日は半年ぶりに会う先輩とお茶をして、いろいろなことを話したり話せなかったりした。差し向かいで話すとき、斜めに座らずまっすぐこちらに向かって話すような人。それって普通のことのようで得難いことだ。ありがたい。

帰り際、おみやげに果物と食べるラー油酒盗をくれた。心配りの鬼。

週末帰省していた彼氏が東京に戻ってきておみやげに高級バージョンのうなぎパイをくれた。

ギブしてもらってばかりだ。ギブできる人間になりたい。